臨床実習開始前の「共用試験」第9版(平成23年)
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13-13-2-1)CBTの概要項目反応理論と項目特性曲線(高橋正視著「項目反応理論」2002から引用)出題された各設問ごとに,正答率,識別指数等のみならず,各設問の特性を示す上図のような項目特性曲線(ロジスティックスモデル)が得られています。横軸は,受験生の相対的な能力(θ)を表し,平均的な能力値を0とします。0を挟んで-3~+3で能力分布の99.7%をカバーしています。能力が向上するにつれて正答する確率が増加します。各問題の項目特性曲線は,項目反応理論を応用するための基本となります。共用試験事後評価解析委員会においては,トライアル及び正式実施後に,各問題の正答率,識別指数・点双列相関係数,項目特性曲線,設問内容等を解析して適切なプール問題候補を選んで蓄積しています。さらに,項目反応理論を用いて推定能力値を予測しています。00.10.20.30.40.50.60.70.80.91‐3‐2‐10123正答する確率受験者の能力値(θ)0.500.150.030.850.97a:項目識別力b:項目困難度項目難易度項目識別力受験者の相対的能力値(θ)正答する確率a勾配aが急峻になれば,できる人とできない人の識別力が高い。b正答する確率が0.5の時の能力値θを項目難易度bとする。2-1)CBTの概要

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