臨床実習開始前の「共用試験」第9版(平成23年)
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53-53-3-2)医学系OSCEトライアル実施状況(概要)・第1回トライアル(平成14年1月~)は,既に臨床実習前OSCEを導入し,外部評価者による相互評価が可能な12大学において2大学間で評価者相互乗り入れが行われました。医療面接,バイタルサイン,神経・脳神経,腹部,頭頸部診察,外科手技(縫合)のステーションで実施しました。・第2回トライアル(平成14年7月~)では,59大学が参加し,2大学又は3大学間で外部評価者の相互乗り入れを行いました。医療面接,頭頸部診察,胸部診察,腹部診察,神経系診察,外科系手技を実施しました。評価者間の一致率は0.6を越えましたが,一致率の低いステーションが一部で見られました。・第3回トライアル(平成15年9月~)では,最終的に全80大学が参加し,2大学又は3大学間で外部評価者の相互乗り入れを行いました。基準6(7)ステーションは,複数の課題を設定し,課題の選択を可能にしました。評価者間のばらつきや偏り,患者への配慮,概略評価の扱い等について検討を行いました。・最終トライアル(平成16年9月~)は,正式実施開始の準備として実施され,OSCE実施マニュアルを作成し,医療面接(10分)以外の5ステーションは,全て5分で実施することとしました。共通の実施課題は全て非公開としました。また,外部評価者講習会を開催し,合計717名の講習会修了者は,各大学の評価者講習会の指導者となるとともに,他大学の外部評価者を務めることとなりました。全国成績の推移(概要)最終トライアル以降の全国成績の概要は,以下のとおりです。・各ステーションの項目別得点の合計点(総得点)の全国平均値は,順調に上昇し,第6回(2011年度)では87.5%に達しています。・総得点の内,患者さんへの配慮の得点は,当初から高く,94~95%を維持しています。・総得点の内,診察技能の得点は,次第に上昇し,86%を超えています。・概略評価(6段階)の成績は,ほぼ一定で4.4~4.5程度です。・解析対象者数は,最終トライアル=6,831人,第1回(2006年度)=7,433人,第2回(2007年度)=7,809人,第3回(2008年度)=7,755人,第4回(2009年度)=7,777人,第5回(2010年度)=7,725人,第6回(2011年度)=7,915人です。707580859095100最終トライ第1回第2回第3回第4回第5回第6回総得点(%)707580859095100最終トライ第1回第2回第3回第4回第5回第6回診察技能123456最終トライ第1回第2回第3回第4回第5回第6回概略評価707580859095100最終トライ第1回第2回第3回第4回第5回第6回患者さんへの配慮(%)3-2)医学系OSCE最終トライ最終トライ最終トライ最終トライ

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