臨床実習開始前の「共用試験」第9版(平成23年)
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75(注)患者さんとの診療計画の相談のプロセスは省略する。(7)締めくくり部分:診察への移行/クロージング□ 聞き漏らしや質問がないか尋ねる。(まだお聞きしていないことや、ご質問 はございますか?)□ 面接終了後、患者さんが次にどうしたら良いかを適切に伝える。 ➢(身体診察へ移行する場合) 身体診察を始めることの同意を得る。 ➢(クロージングする場合) 患者さんが退室する際に配慮する。(必要があれば介助する) 挨拶をする。(おだいじに、お気をつけて、など) *何かあればいつでも連絡できることを患者さんに伝える。(8)全体をとおして□ 順序立った面接:主訴の聞き取り、現病歴、その他の医学的情報、心理・社 会的情報の聴取などを系統的に、あまり前後せずに順序立てて進める。□ 流れに沿った円滑な面接:患者さんの話の流れに沿って面接を進め、話題を 変えるときには(特に家族歴・既往・心理社会的情報などの聴取に移るとき)、 唐突でなく適切な言葉がけをする。(たとえば「症状と関連することもある ので、ご家族のことについて伺わせてください」など)(9)*報 告1)態度・コミュニケーション1)態度・コミュニケーション□ 報告を受ける人に対して、適切に挨拶や自己紹介をする。□ 適当な声の大きさ・スピードで報告する。□ 適切な姿勢、視線などで報告する。□ わかりやすく、明瞭な言葉遣いで報告する。□ 正しい医学用語を適切に使用する。□ 患者さんに敬意をはらった態度で報告する。□ 相手が理解したか、質問があるか、確認する。□ 締めくくりの挨拶を述べる。2)情 報□ 冒頭に患者さんの基本情報、全体像、および主たるプロブレムを簡潔な言葉 で伝える。□ 症状の必須7項目(部位、性状、程度、経過、状況、増悪寛解因子、随伴症 状)を中心にプロブレムの概要を伝える。□ プロブレムに関連する他の医学的情報を伝える。□ プロブレムに関連する心理社会的情報を伝える。□ 患者さんの解釈モデルや希望を伝える。□ 上記の情報を簡潔に順序立てて報告する。3)臨床推論(clinical reasoning)□ プロブレムの解決に向けてその段階での推論を伝える。3-2)医学系OSCE

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