臨床実習開始前の「共用試験」第10版(平成24年)
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111Ⅲ-2 医学系OSCE 受ける。 □ 身体の前面で紐を結びガウンで全身を被う。 □ 滅菌ガウン装着後の清潔状態を保つ。4) 滅菌手袋の装着 □ 滅菌手袋の入った紙袋を安定した処置台等に置き、手袋に接触しないよう に広げる。 □ 右手で左手袋の折り返し部分(内面)を持って取り上げる。 □ 左手に清潔にかつスムーズに、手袋を装着する。(この際、手袋外部表面 の無菌性を保たなければならない。手袋の外表側が手指、着衣などにわず かでも触れると無菌性が失われたものと判断する) (注)外科系では無菌性が保たれていることを「清潔」、無菌性が失われ たこと(無菌性が失われた可能性がある場合も含む)を「不潔」と表現し ている。 手指は消毒後も滅菌状態ではないので、滅菌手袋の外表面に触れると手袋 の無菌性が失われたと判断する。 □ 左手の4本の指を反対側手袋の折り返しの部分(表面に当たる部分)に入れ て取り上げる。 □ 右手に清潔かつスムーズに手袋を装着する。 □ 手袋の折り返しを延ばし、手袋を手に十分にフィットさせる。 □ 滅菌手袋装着後の清潔状態を保つ。5) *手術準備 □ 滅菌したピンセットまたは鉗子により皮膚消毒薬(7.5%ポピドンヨードな ど)の十分に含んだ綿球などを容器から取り出す。 □ 手術野の中心より外側へ向かい同心円を描きながら手術野より広範に消毒 薬を皮膚に塗り込む。 □ 消毒薬の乾燥後もう一度同様の消毒を行う。 □ 消毒薬の乾燥後、滅菌シーツで手術野の周囲を被う。6) 手術後 □ 針をシャープス・コンテナへ、血液などで汚染されたゴミ(感染性廃棄物) を感染性廃棄物入れなどの専用のゴミ箱へ分別して廃棄する。 (例:縫合に使用した手袋、抜糸した糸、消毒後の綿球、針など) □ 手袋をはずした後は衛生的手洗いを行う。(5)縫合1) 手袋装着前の配慮 □ 爪を短く切ってあることを確認する。 □ よけいな装飾品や腕時計をはずす。 □ 袖が邪魔にならないように配慮する(例えば、袖をまくり両前腕を十分に 露出する)。 □ 以下の項目は必要に応じて行う。 ➢手術用帽子を頭髪が露出しないように着用する。 ➢手術用マスクを口・鼻・顎を完全に覆うように着用する。 ➢手指、前腕を流水で洗う。 ➢速乾性消毒薬を手指に擦り込む。 - 111 -

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