臨床実習開始前の「共用試験」第10版(平成24年)
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72Ⅲ-2 医学系OSCEⅡ.医療面接(1)診察時の配慮「Ⅰ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学習・評価項目」を参照(2)導入部分:オープニング□ 適切な呼びいれをする。(失礼でない声かけ、明確な発音。「次の方どうぞ」 などではなく名前で呼び入れる)□ 患者さんが入室し易いように配慮する。(ドアをあける、導く、荷物置場を 示すなど)□ 患者さんに椅子をすすめる。(必要があれば介助する)□ 同じ目の高さで患者さんに対して挨拶をする。□ 患者さんに対して自己紹介をする。(姓名ないしは姓のみ、明確な発音、難 しい漢字は名札を示す)□ 患者さんの姓名を確認する。患者さんに名乗ってもらう場合は、確認のため にという目的を告げる。□ 面接を行うことの了承を患者さんから得る。□ *(症状の強い場合)面接を行うことが可能かどうかを患者さんに確認する。□ *(症状の強い場合)患者さんが楽な姿勢で面接を行えるように配慮する。□ 適切な座り方をする。(患者さんとの距離、体の向き、姿勢、メモの位置)□ 面接の冒頭で患者さんの訴えを十分に聴く。(3)患者さんとの良好な(共感的)コミュニケーション□ 患者さんと適切なアイコンタクトを保つ。(質問する時だけではなく、患者 さんの話を聴く時にも適切なアイコンタクトを保つ)□ 患者さんにわかり易い言葉で会話する。□ 患者さんに対して適切な姿勢・態度で接する。□ 聴いている時に、患者さんにとって気になる動作をしない。(時計を見る、 ペンを回す、頬杖をつくなど)□ 患者さんの状態にあった適切な声の大きさ、話のスピード、声の音調を保つ。□ 積極的な傾聴を心がける。(冒頭以外でもできるだけ開放型質問を用いて患 者さんが言いたいことを自由に話せるように配慮する)□ コミュニケーションを促進させるような言葉がけ・うなずき・あいづちを適 切に使う。□ 患者さんが話し易い聴き方をする。(遮らない、過剰なあいづちをしないな ど)□ 患者さんの言葉を繰り返したり、適切に言い換え(パラフレーズ)たりする。□ 聴きながら、必要があれば適宜メモをとる。□ 患者さんの気持ちや患者さんのおかれた状況に共感していることを、言葉と 態度で患者さんに伝える。(言葉がけの内容に態度が伴わない場合は不適切)□ 患者さんの訴えや経過を患者さんの言葉を使って適切に要約する。 - 72 -

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