臨床実習開始前の「共用試験」第11版(平成25年)
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105□ 膝蓋腱を左手で確認し、その部位をハンマーで叩く。□ 必ず両側を検査する。7)アキレス腱反射□ 下肢を軽く外転して膝関節を軽く曲げる肢位、下肢を膝関節で軽く曲げて対 側下肢の下腿前面に乗せる肢位、片膝を立てて膝を組んでもらう肢位などを とってもらう。□ 足を左手で持ち、足関節を背屈した位置にして、アキレス腱をハンマーで叩 く。□ この際、患者さんの足関節を2、3回屈伸し、力が抜けていることを確認す る。□ 必ず両側を検査する。(注)壁に向かってベッド上に膝立ちしてもらい、足底先端に左手をあて、交互 にアキレス腱をハンマーで叩く方法もある。8)*Hoffmann反射□ 検者の左母指と示指または中指で、患者さんの中指のつけねを手背側から包 むように持ち、手関節をやや背屈させる。□ 検者の右示指と中指DIP関節付近で患者さんの中指をはさみ、検者の母指の掌 側を患者さんの中指の爪にあて、下方に向かって弾くように刺激する。□ 母指が屈曲するかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。9)*Trömner反射□ 患者さんの手を軽く背屈させ、検者は左手で患者さんの中指の基節を支える。□検者の右示指あるいは中指で患者さんの中指の手掌側先端を強くはじく105□ 検者の右示指あるいは中指で、患者さんの中指の手掌側先端を強くはじく。□ 母指が屈曲するかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。10)Babinski徴候(反射)□ 検査具を見せ、足の裏をこすることを説明する。□ 患者さんの足を左手で固定して、足底の外側を踵から上にゆっくりと小趾の つけね付近までこする。さらに内側に向けて曲げてもよいが、母趾のつけね まではこすらない。□ 母趾の背屈がみられるかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。(注)Babinski徴候の検査具には、従来、ハンマーの柄、鍵などが用いられてき たが、皮膚の損傷や感染予防の観点から楊枝の頭部など、ディスポーザブ ルなものを使用することが望ましい。11)*Chaddock反射□ 患者さんの足の外果の下を後ろから前へ検査具(Babinski徴候に用いたもの) でこする。□ 母趾の背屈がみられるかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。105Ⅲ−2 医学系OSCE

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