臨床実習開始前の「共用試験」第11版(平成25年)
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109(注)臨床実習開始前に必須の学習項目であるが、各施設により実情が異なるの で、ここでは例を示す。各施設は例示に準拠した学習・評価項目を作成す る。医療安全、感染性廃棄物処理などに関することは各施設の規定(マニュ アルやガイドライン等)にしたがう。 臨床実習前の学習および評価はシミュレーターを用いて行う。 手技が確実に行われるなら、左右は問わない。 【一般手技】(1)診察時の配慮「Ⅰ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学習・評価項目」を参照(2)医療安全 □ 患者さんの姓名を確認する。 □ (採血時には)患者さんの姓名と採血管ラベルの姓名を声を出して照合す る。 □ アルコール過敏症を尋ねる(過敏性があれば、他の消毒薬を考慮する)。 □ 以前に採血等で気分が悪くなった事がないかなど迷走神経反射の既往を尋 ねる。 □ 操作前に衛生的手洗いを行う。 □ (男性の持続的導尿時には) 尿道損傷を生じる恐れがあるので、カテーテ ル挿入途中で抵抗が強い場合は無理に押し込まない。□針をシャープス・コンテナに廃棄する □ 針をシャープス・コンテナに廃棄する。 □ 使用した消毒綿球や手袋などを感染性廃棄物として処理する。 □ 操作終了後に衛生的手洗いを行う。 □ 滅菌済みの器具は適切に取り扱う。 □ 針刺し事故防止のため採血針にリキャップをしない。(3)手指消毒・衛生的手洗い1) 速乾性アルコール手指消毒薬(以下、速乾性消毒薬)による手指消毒 (以下の動作を15秒程度で終了するように手際よく行う) □ 目に見える汚れがないことを確認する。 □ 爪を短く切ってあることを確認する。 □ 消毒薬の必要十分量を取る。 □ 両手の指先に擦り込む。 □ 手掌によく擦り込む。 □ 両側手背によく擦り込む。108Ⅸ.基本的臨床手技108Ⅲ−2 医学系OSCE

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