臨床実習開始前の「共用試験」第11版(平成25年)
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67□ *開眼していない時、普通に呼びかけて開眼するかどうかを観察する。 □ *普通に呼びかけて開眼した時、見当識を検査し、言語理解と運動反応を観察する。□ *普通に呼びかけても開眼しない時、大きな声をかけたり体を揺さぶったりして開眼するかどうかを観察する(頸椎頸髄損傷が疑われる場合は肩を軽く叩く。「Ⅹ.救急、(5)意識障害患者への初期対応」を参照)。□ *大声や体の揺さぶりでようやく開眼した時、言語反応と運動反応を観察する。□ *大声や体の揺さぶりでも開眼しない時、痛み刺激を加えながら呼びかけを繰り返し、開眼するかどうかを観察する。□ *痛み刺激は、胸骨、左右の眼窩上切痕(眼窩上孔)、左右の手指あるいは足趾の爪床などを圧迫する方法で行う。(注)有効な痛み刺激の与え方(青あざが残らないように注意する)1)握り拳を作り、中指の近位指節間関節で胸骨の前面を強く圧迫する。2)母指先で、両側の眼窩上切痕(眼窩上孔)部を強く圧迫する。3)ハンマーの柄などを用いて、左右の手指または足趾の爪床を鈍的に強く圧迫する。□ *痛み刺激と呼びかけの繰り返しで辛うじて開眼した時、言語反応と運動反応を観察する。□ *痛み刺激を加えても開眼しない時、痛みに対する反応(払いのけるような動作、しかめ顔、屈曲逃避、異常屈曲反応、伸展反応[除脳姿勢]、無反応)を観察する。□ *意識レベルをComa Scale(表1、表2)で評価する。67 Ⅸ.基本的臨床手技(1)【一般手技】「(2)医療安全」および「(5)静脈採血(真空管採血の場合を主に記載した)」の記載を一部変更した。(理由)医療安全上、採血時に声を出して確認することは重要であるため。(2)【一般手技】「(5) 2)採血手技」の記載を一部変更した。(理由)医療安全上、採血管の取り扱いは重要であるため。(3)【外科手技】「(4) 6)手術後」の記載を一部変更した。(理由)感染性廃棄物、非感染性廃棄物の分別廃棄について説明を加えた。 Ⅹ.救急(1)「(5)意識障害者への初期対応」において、バッグ・バルブ・マスク法(1人法)および(2人法)を加え、以下の項目の連番も変更した。また、これに付随して「(2) 6)人工呼吸を行う」においても記載を一部変更した。(理由)従来学習評価項目の中でバッグ・バルブ・マスクによる換気を推奨していたが具体的な方法を記載するため。(2)前版で「(5) 8)容態変化時」であったものを「(5) 10)容態変化時の対応」と変更し、内容も一部変更した。(理由)容態が変化したときにはその原因を検索するために意識状態、呼吸状態、67Ⅲ−2 医学系OSCE

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