臨床実習開始前の「共用試験」第11版(平成25年)
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82Ⅴ.頭頸部診察(1)診察時の配慮「Ⅰ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学習・評価項目」を参照(2)医療安全□ 安全な診療器具の使用。 ➢耳鏡、鼻鏡、舌圧子、ペンライト、音叉などは患者さんに外傷や苦痛を与えな いよう正しく使用する。 ➢耳鏡、鼻鏡、舌圧子など患者さんに使用した器具は適切に処理をする。(3)頭頸部の診察1)頭□ 顔・顔貌を観察する:顔色、表情および左右差、浮腫(特に眼瞼、眼瞼周囲)、 発汗過多、皮疹など。□ 頭髪を観察する:脱毛、頭髪の色調など。□ 頭皮を観察する:頭髪を掻き分けて頭皮全体を観察する。皮疹、瘢痕、腫瘤 など。□ 頭皮・頭蓋を触診する:変形、腫瘤、圧痛など。2)眼□ 眼瞼結膜を観察する:指で下眼瞼を押し下げて眼瞼結膜を露出させ、充血、 浮腫、貧血の有無などを観察する。眼球結膜を観察す眼瞼を押げ上方視らう上眼瞼を82□ 眼球結膜を観察する:下眼瞼を押し下げ上方視してもらう、または上眼瞼を 押さえて下方視してもらうなどの方法で、角膜の上または下の眼球結膜を観 察する。充血、黄染、出血など。□ 眼球突出を観察する:眼球突出が疑われる場合は、両側方または後上方から 確認する。□ 瞳孔、虹彩を観察する:左右差および色・形、レンズの混濁など。□ 視野を観察する(「Ⅷ.神経診察」を参照)。□ 眼球運動を観察する(「Ⅷ.神経診察」を参照)。□ 対光反射を観察する(「Ⅷ.神経診察」を参照)。□ 眼底を観察する(「Ⅷ.神経診察」を参照)。3)耳□ 耳介およびその周囲を観察する:変形、結節、皮疹など。□ *耳介およびその周囲を触診する:耳介の牽引による痛み、耳介前後部の圧 痛を確認する。□ *聴力を検査する(「Ⅷ.神経診察」を参照)。□ *聴力に異常がある場合、音叉を用いWeber試験、Rinne試験を行う。82Ⅲ−2 医学系OSCE

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