臨床実習開始前の「共用試験」第11版(平成25年)
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87□ 吸気と呼気とで聴診する。□ 肺尖・側胸部・胸郭下端を含む胸部全体(8ヵ所以上)を聴診する。□ 左右を交互に比較して聴く。(5)肺の診察(背部)1)視診□ 患者さんの背面に移動する。(または患者さんに背中を向けてもらう)□ 解剖学的部位(第7頸椎棘突起(隆椎)や肩甲骨下角)を特定する。□ 皮膚所見(皮疹・着色斑・手術瘢痕など)を確認する。□ 胸郭の形状、輪郭(変形・左右差など)を確認する。2)*触診□ 声音振盪を確認する。3)打診□ 背部全体(8ヵ所以上)を打診する。(前胸部と比べてより下部まで行う)□ 左右交互に打診して、左右差を確認する。□ 両側の肺底部の清音と濁音の境界を確認する。(片側ずつ肩甲線を頭側より 打診し決定する)□ *横隔膜の呼吸性移動を確認する。4)聴診□ 深呼吸をしてもらう。□ 聴診器を密着させる。□ 左右を比較して聴く。□背部全体(8ヵ所以上)を聴診する(前胸部と比べてより下部まで行う)87□ 背部全体(8ヵ所以上)を聴診する。(前胸部と比べてより下部まで行う)□ 吸気と呼気とで聴診する。□ *声音聴診を確認する。(6)その他背部の診察1)叩打痛□ 隆椎より尾側で脊椎の叩打痛を確認する。(ハンマー、握り拳のいずれでも よいが、ハンマーの場合は自身の指などの上からたたき、直接叩打しない)(7)心臓の診察(心臓の診察は基本的に臥位・左側臥位で行うことが推奨されているが、状況に応じ座位で行う)1)視診□ 心尖拍動を確認する。□ 胸壁拍動(右室隆起による胸骨下部および傍胸骨拍動、大動脈瘤による拍動な ど)を確認する。(注)心尖拍動は左側臥位で確認しやすい。2)触診□ 心尖拍動の位置と広がりと持続を第5肋間左鎖骨中線付近で指先と手掌で確87Ⅲ−2 医学系OSCE

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