臨床実習開始前の「共用試験」第12版(平成26年)
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Ⅲ-2 医学系OSCE  【表1】 Japan Coma Scale (JCS) による意識障害の評価  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   Ⅰ.刺激しないでも覚醒している状態(1桁で表現)    1 だいたい意識清明だが、今ひとつはっきりしない    2 見当識障害がある    3 自分の名前、生年月日が言えない  Ⅱ.刺激すると覚醒する状態:刺激をやめると眠り込む(2桁で表現)    10 普通の呼びかけで容易に開眼する:合目的な運動(例えば、右手を握れ、離せ)      をするし、言葉も出るが、間違いが多い    20 大きな声または体をゆさぶることにより開眼する:簡単な命令に応じる、例えば      離握手    30 痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すと辛うじて開眼する  Ⅲ.刺激しても覚醒しない状態(3桁で表現)   100 痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする   200 痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる   300 痛み刺激に反応しない  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   表現の例:JCS Ⅰ-3、JCS Ⅱ-20、JCS Ⅲ-100など  【表2】 Glasgow Coma Scale (GCS) による意識障害の評価  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   観察項目               反応          スコア  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   開眼 (E ; Eyes Open)         自発的に開眼する    E4                     呼びかけにて開眼する  E3                     痛み刺激にて開眼する  E2                     全く開眼しない     E1  言語 (V ; Best Verbal Response)    見当識あり       V5                     混乱した会話      V4                     不適切な言葉      V3                     理解不能な音声     V2                     全くなし        V1  運動 (M ; Best Motor Response)    命令に従う       M6                     疼痛部位へ       M5                     逃避する        M4                     異常屈曲        M3                     異常伸展        M2                     全くなし        M1  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   表現の例:GCS 15 (E4V5M6)、GCS 12 (E3V3M6)、GCS 8 (E2V2M4)など107

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