臨床実習開始前の「共用試験」第12版(平成26年)
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Ⅲ-2 医学系OSCE □ シャーレ内の針を把持するときは必ず持針器を用いる(針を手指で直接、   つまむと針刺し事故を起こす危険性がある)。 □ 持針器を選択し、針の先端から3/4程度の部分を針先が向かって左に位置す   るように持針器の先端近くで把持する(右利きの場合)。 □ 針に糸を折り返し適切な長さで装着する。 □ ピンセットを選択し、鉛筆を持つように左手の母指と示指、中指で、その   基軸を手背に向かわせるように把持する。 □ 持針器を器種にあわせて適切に把持する。 □ 患者さんに声をかけながら手技をすすめる。 □ 創縁から針の半径よりやや短い長さに針を皮膚及び創縁に対して直角に挿   入する。 □ 針の湾曲にそって、針先を進める。 □ 創縁を軽く持ち上げるなどピンセットを補助的に使用する。 □ 刺入部と対称になるように反対側に針先を出す。 □ 反対側に出た針を、針先を損傷しないように持針器で把持する。 □ 針の湾曲にそって、針を皮膚から抜く。 □ 針を安全な場所に置き、数が合っていることを確認する。 □ 針を廃棄するときは、持針器で把持してシャープス・コンテナに廃棄する。7) 結紮 (臨床実習では指導医の指導のもとで行う) □ 結紮を適切に行う(外科結紮など)。 □ 剪刀のリングに母指と環指を挿入し、示指を軽く曲げてその柄にそえて把   持する。 □ 結び目から5mm~1cm程度残して余分な糸を切る。8) ドレッシング (臨床実習では指導医の指導のもとで行う) □ 創部を消毒する。 □ 清潔操作によりガーゼなどでドレッシングする。 □ 患者さんに処置が終了したことを告げる。9) 抜糸 (臨床実習では指導医の指導のもとで行う) □ 抜糸することを患者さんに告げ、了承を得る。 □ 創に張力が加わらないようにガーゼなどを除去する。 □ 創部を消毒する。 □ ピンセットと剪刀を正しく把持する。 □ ピンセットで糸の断端を把持し皮下に埋没していた糸を露出させる。 □ 糸を埋没していた部で切り、抜き取る。 □ 創部を消毒しドレッシングする(状況により省略する)。 □ 患者さんに処置が終了したことを告げる。10) 処置後 □ 針をシャープス・コンテナへ、血液などで汚染されたゴミ(感染性廃棄物)   を感染性廃棄物入れなどの専用のゴミ箱へ分別して廃棄する。   (例:縫合に使用した手袋、抜糸した糸、消毒後の綿球、針など) □ 手袋をはずした後は衛生的手洗いを行う。115

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