臨床実習開始前の「共用試験」第13版(平成27年)
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□ 必ず両側を検査する。(注)片膝を立てて膝を組んでもらう方法もある。7)アキレス腱反射□ 下肢を軽く外転して膝関節を軽く曲げる肢位、下肢を膝関節で軽く曲げて対  側下肢の下腿前面に乗せる肢位、片膝を立てて膝を組んでもらう肢位などを  とってもらう。□ 足を左手で持ち、足関節を背屈した位置にして、アキレス腱をハンマーで叩  く。□ この際、患者さんの足関節を2、3回屈伸し、力が抜けていることを確認する。□ 必ず両側を検査する。(注)壁に向かってベッド上に膝立ちしてもらい、足底先端に左手を当て、交互   にアキレス腱をハンマーで叩く方法もある。8)*Hoffmann(ホフマン)反射□ 検者の左母指と示指または中指で、患者さんの中指のつけねを手背側から包  むように持ち、手関節をやや背屈させる。□ 検者の右示指と中指DIP関節付近で患者さんの中指をはさみ、検者の母指の掌  側を患者さんの中指の爪に当て、下方に向かって弾くように刺激する。□ 母指が屈曲するかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。9)*Trömner(トレムナー)反射□ 患者さんの手を軽く背屈させ、検者は左手で患者さんの中指の基節を支える。□ 検者の右示指あるいは中指で、患者さんの中指の手掌側先端を強くはじく。□ 母指が屈曲するかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。10)Babinski(バビンスキー)徴候(反射)□ 検査具を見せ、足の裏をこすることを説明する。□ 患者さんの足を左手で固定して、足底の外側を踵から上にゆっくりと小趾の  つけね付近までこする。さらに内側に向けて曲げてもよいが、母趾のつけね  まではこすらない。□ 母趾の背屈がみられるかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。(注)Babinski(バビンスキー)徴候の検査具には、従来、ハンマーの柄などが   用いられてきたが、皮膚の損傷や感染予防の観点から楊枝の頭部など、ディ   スポーザブルなものを使用することが望ましい。11)*Chaddock(チャドック)反射□ 患者さんの足の外果の下を後ろから前へ検査具(Babinski(バビンスキー)  徴候に用いたもの)でこする。□ 母趾の背屈がみられるかどうかを観察する。□ 必ず両側を検査する。(12)髄膜刺激徴候の診察(臥位)110

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