臨床実習開始前の「共用試験」第13版(平成27年)
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   とをみる。 □ カテーテルに蓄尿バッグを接続する。 □ 陰部を露出させる。 □ 滅菌穴開きシーツが使用できる場合は、必要な範囲を消毒しシーツで処置   部を覆い、可及的に無菌的操作を行う。 □ 施行者は陰茎をガーゼで包みながら、左手母指と示指とで亀頭部を露出さ   せ、外尿道口を開き、左手中指と環指の間でほぼ垂直方向に軽く引上げる   ように陰茎を把持する。 □ 施行者は右手で消毒綿球にて、外尿道口から周囲へ向かい、亀頭部を2回消   毒する。 □ カテーテルの先端から適切な範囲に滅菌潤滑油またはキシロカインゼリー   をつける。 □ 陰茎を適切な位置に保ちながら、カテーテルの先端が汚染されないように   注意しつつ、滅菌ピンセットでカテーテル挿入する。   (注)尿道損傷を生じる恐れがあるので、カテーテル挿入途中で抵抗が強   い場合は無理に押し込まない。 □ 尿の流出を確認した位置から、尿道の途中でバルーンが膨らむことを防ぐ   ためさらに十分挿入する。   (注)成人男性の尿道の長さは16~20cm程度である。 □ 抵抗感がないことを確認しながら、指定量の滅菌蒸留水をバルーンに注入   する。 □ カテーテルを軽く引っ張り、抜けないことを確認し、この位置で適切な部   位の皮膚に絆創膏で固定する。 □ 蓄尿バッグは膀胱より低く床につかない高さに、ベッド柵に固定する。 □ 使用した消毒綿球や手袋などを感染性廃棄物として処理する。 □ 操作終了後に衛生的手洗いを行う。(7)*持続的導尿(女性)(以下の記載以外は男性の場合と同じ。)(臨床実習前にはシミュレーターを用いて学習し、臨床実習では指導医の指導のもとで行う。) □ 施行者は左手の母指と示指で小陰唇を開く。 □ 施行者は右手で消毒綿球にて、外尿道口から周囲へ向かい2回消毒する。 □ カテーテルの先端が汚染されないように注意しつつ、滅菌ピンセットでカ   テーテル挿入する。   (注)カテーテル挿入の目安:成人女性の尿道の長さは4~6cm程度である。   (8)*乳房の診察(臨床実習前にはシミュレーターを用いて学習し、臨床実習では指導医の指導のもとで行う。)1)視診 □ 坐位で視診を行う。123

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