臨床実習開始前の「共用試験」第13版(平成27年)
138/168

  う。2)バッグ・バルブ・マスクを両手で保持して人工呼吸を行う方法□ 熟練した救助者が複数いる場合は、2人法でバッグ・バルブ・マスクを用いる。□ 気道確保担当者は、両手でマスクの保持を行い、気道確保に専念する。その  際、両手の母指と示指でマスクを保持し患者の鼻と口を覆う(EC法)か、両  手の母指球でマスクの左右を押さえ、他の指で下顎を引き上げるようにして  マスクを密着させる(母指球法)。□ 換気担当者は、胸部の動きを見ながら1回に1秒かけて、胸が上がる程度の量  を送気する。□ 胸部の動きがない場合は、気道を確保し直して換気を行う。□ 患者に呼吸は無いが脈拍を認める場合は、1分間に10回程度の回数で換気を行  う。(9)*蘇生チームによる心肺蘇生法(成人・小児・乳児、目撃例・非目撃例)(注)救急対応チームリーダーの指示のもと以下の処置を行う。1)心電図波形を評価しVF / Pulseless VTであれば除細動を迅速かつ安全に行う。2)バッグ・バルブ・マスクや気管挿管で胸骨圧迫と人工呼吸を継続する。3)末梢静脈路を確保し救急薬剤を投与する。4)鑑別診断を考える。(10)*重症救急病態に対する救命治療(注)救急対応チームリーダーの指示のもと対応する。1)ショック2)急性中毒3)広範囲熱傷4)多発外傷(11)*初期救急病態の鑑別と初期治療(注)救急対応チームリーダーの指示のもと対応する。1)発熱、脱水、めまい2)けいれん、意識障害、頭痛3)動悸、胸痛、呼吸困難、喀血4)腹痛、嘔吐、吐血・下血、下痢、血尿136

元のページ  ../index.html#138

このブックを見る