臨床実習開始前の「共用試験」第13版(平成27年)
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-163-参考臨床実習開始前の共用試験導入の経緯等1.昭和62年「医学教育の改善に関する調査研究協力者会議」(文部省)において,医学生が見学だけでなく,病院の医療チームの一員として診療に参加して経験を積みながら学習する診療参加型臨床実習の導入,医療面接・診療技能教育の必要性が指摘された。2.平成3年10月厚生省健康政策局諮問機関「臨床実習検討委員会」において,医学生が医行為を行うための違法性阻却要件として「臨床実習開始前の学生の評価を適切に行うこと」が提言された。3.平成8年12月「21世紀医学・医療懇談会」において,モデル・コア・カリキュラムの策定等,医学部の教育改善について幅広い提言が行われた(21世紀の命と健康を守る医療人の育成を目指して~21世紀医学医療懇談会第1次報告~)。4.平成9年10月「医学における教育プログラム研究・開発事業」が国公私立大学関係者によって組織され,モデル・コア・カリキュラムの研究・開発事業が開始された。また,「効果的な臨床実習の導入,実施の在り方に関する調査研究」(科学研究費研究班)により,臨床実習開始前に習得すべき知識,技能,態度,評価等の指針の研究が始まった。5.平成11年4月「21世紀に向けた医師・歯科医師の育成体制の在り方について」(21世紀医学・医療懇談会第4次報告)において,「臨床実習に臨む学生の能力・適性について,全国的に一定の水準を確保するとともに,学生の学習意欲を喚起する観点から,共通の評価システムを作ることを検討すべきである」との提言がなされた。6.平成11年9月厚生省医師国家試験改善検討委員会報告において,臨床実習開始前の学生評価のシステムを文部省と大学において検討されることが要請された。7.平成12年3月文部省に高等教育局長の諮問機関として「医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議」(座長:髙久史麿,自治医科大学)が設置され,医学・歯学教育の改善方策についての検討が開始された。また,「歯学教育プログラム調査研究会」(座長:江藤一洋,東京医科歯科大学)が発足した。8.平成12年11月「臨床実習開始前の学生評価のための共用試験システムに関する研究班」が,大学関係者間で設置され,その下に「臨床実習開始前の学生評価のための共用試験システムに関する研究専門委員会」が設置された。9.平成13年3月「医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議」から「21世紀における医学・歯学教育の改善方策について~学部教育の再構築のために~」が報告され,医学及び歯学教育のモデル・コア・カりキュラムが提示され,それに基づく臨床実習開始前の学生の適切な評価システムの構築のための大学間の共用試験システム創設についての提言等がなされた。

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