臨床実習開始前の「共用試験」第13版(平成27年)
88/168

Ⅳ.頭頸部(1)診察時の配慮「Ⅰ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学習・評価項目」を参照。(2)医療安全□ 耳鏡、鼻鏡、舌圧子、ペンライト、音叉などは患者さんに外傷や苦痛を与え  ないよう正しく使用する。□ 耳鏡のスペキュラ、鼻鏡、舌圧子など患者さんに使用した器具は適切に処理  をする。(3)頭頸部の診察1)頭□ 顔・顔貌を観察する。顔色、表情および左右差、浮腫(特に眼瞼、眼瞼周囲)、  皮疹など。□ 頭髪を観察する。脱毛、頭髪の色調など。□ 頭皮を観察する。頭髪を掻き分けて頭皮全体を観察する。皮疹、腫瘤など。□ 頭皮・頭蓋を触診する。変形、腫瘤、圧痛など。2)眼□ 眼瞼結膜を観察する。指で下眼瞼を押し下げて眼瞼結膜を露出させ、充血、  浮腫、貧血などを観察する。□ 眼球結膜を観察する。下眼瞼を押し下げ上方視してもらう、または上眼瞼を  押さえて下方視してもらうなどの方法で、角膜の上または下の眼球結膜を観  察する。充血、黄染、出血など。□ 眼球突出を観察する。眼球突出が疑われる場合は、両側方または後上方から  確認する。□ 瞳孔、虹彩を観察する。左右差および色・形、レンズの混濁など。□ 視野を観察する。(「Ⅶ.神経」を参照。)□ 眼球運動を観察する。(「Ⅶ.神経」を参照。)□ 対光反射を観察する。(「Ⅶ.神経」を参照。)□ 眼底を観察する。(「Ⅶ.神経」を参照。)□ 必ず両側を診察する。3)耳□ 耳介およびその周囲を観察する。変形、結節、皮疹など。□ *耳介およびその周囲を触診する。耳介の牽引による痛み、耳介前後部の圧  痛を確認する。□ *聴力を検査する。(「Ⅶ.神経」を参照。)□ *聴力に異常がある場合、音叉を用いWeber(ウエーバー)試験、Rinne(リ86

元のページ  ../index.html#88

このブックを見る