臨床実習開始前の「共用試験」第14版(平成28年)
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□ 診察、手技の内容や自分の服装に応じてユニフォーム(白衣)の袖をまくり、  腕時計などを外す。3)衛生的手洗いや器具の消毒□ 速乾性アルコール手指消毒薬(以下、速乾性消毒薬)あるいは流水と石鹸を  用いた手洗いを行う。□ 速乾性消毒薬を使う場合は十分に乾いた後に診察を始める。□ 状況に応じて標準予防策(Standard Precautions)に配慮する。手袋、マス  クなど。□ 聴診器などの患者さんに触れる診察器具をアルコール綿などで消毒する。4)患者さんへの挨拶、自己紹介□ できるだけ同じ目の高さで「おはようございます」、「お待たせしました」  など明確に挨拶する。□ 患者さんに対して自分の姓名または姓を聞こえるように明確に告げる。難し  い漢字は名札を示す。5)患者確認□ 患者さんの姓名を丁寧に(読み上げて、文字を示してなど)確認する。患者  さんに名乗ってもらう場合は、確認のためにという目的を告げる。  生年月日の確認については、各大学のルールに従う。6)医療面接または身体診察、手技を行うことに対する了承□ 患者さんに医療面接または身体診察、手技の目的と内容を伝え、了承を得る。7)身体診察、手技の準備□ 診察、手技の内容に応じて、患者さんに装着物(眼鏡、腕時計、義歯、アク  セサリー等)を外したり、衣服をまくったり脱いだりしてもらう。□ 患者さんに診察や手技の内容に適した体位や肢位をとってもらう。8)患者さんのプライバシーおよび羞恥心、環境への配慮□ 場を設定する。大部屋から個室への誘導、窓やベッド周囲のカーテンを閉め  る、エアコンや照明の調節など。□ 診察しない身体部位をバスタオルなどで覆う。9)診察や手技の内容に応じた適切なコミュニケーション□ 患者さんが戸惑わないように予告や指示などの声かけをする。□ 診察や手技、会話の内容に応じて適切なアイコンタクトを保つ。□ 患者さんにわかり易く、丁寧な言葉遣いで会話する。□ 患者さんの状態にあった適切な声の大きさ、話のスピード、声の音調を保つ。□ 患者さんが過度に緊張しないように自分の表情や仕草、声の音調などに配慮  する。□ *診察の区切りで患者さんに所見を説明する。10)疾病や診察手技に伴う苦痛への配慮□ 苦痛を伴う可能性がある場合は事前に予告する。□ 必要に応じて手や聴診器等の診療・検査器具を温める。□ 痛みがあるとわかっている場合は、その部位の打診や触診は最後にする。□ 表情や体動を観察したり、質問したり合図してもらうなどして苦痛を伴って6060

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