臨床実習開始前の「共用試験」第14版(平成28年)
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 ➢家族、仕事の状況、人間関係など□ 患者さんの特に気になっていること、心配していること(心理的状況)を詳  しく聞く。□ 患者さんの検査や治療に関する希望や期待、好みなどを聞く。□ 患者さんのこれまでの病気に対する対処行動・受療行動を聞く。(6)患者さんに話を伝える□ 患者さんにわかり易い言葉で話をする。□ 患者さんが話を理解できているかどうか確認する。□ 話の途中でも患者さんに質問がないかを確認する。□ 患者さんが質問や意見を話せるように配慮する。雰囲気、会話の間など。(注)患者さんとの診療計画の相談のプロセスは省略する。(7)締めくくり部分:診察への移行/クロージング□ 患者さんの言葉を使って要約し、間違いがないか確認する。□ 聞き漏らしや質問がないか尋ねる。例えば、「他につけ足すことや、ご質問  はありますか?」など。□ 面接終了後、患者さんが次にどうしたら良いかを適切に伝える。 ➢(身体診察へ移行する場合)  身体診察を始めることの同意を得る。 ➢(クロージングする場合)   患者さんが退室する際に配慮する。必要があれば介助する。   挨拶をする。例えば、「おだいじに」「お気をつけて」など。   *何かあればいつでも連絡できることを患者さんに伝える。(8)全体をとおして□ 順序立った面接:主訴の聞き取り、現病歴、その他の医学的情報、心理・社  会的情報の聴取などを系統的に、あまり前後せずに順序立てて進める。□ 流れに沿った円滑な面接:患者さんの話の流れに沿って面接を進め、話題を  変えるときには(特に家族歴・既往・心理社会的情報などの聴取に移るとき)、  唐突でなく適切な言葉がけをする。例えば「症状と関連することもあるので、  ご家族のことについて伺わせてください」など。(9)*報 告1)態度・コミュニケーション□ 報告を受ける人に対して、適切に挨拶や自己紹介をする。□ 適当な声の大きさ・スピードで報告する。□ 適切な姿勢、視線などで報告する。□ わかりやすく、明瞭な言葉遣いで報告する。□ 正しい医学用語を適切に使用する。6464

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