臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 104 ─□ 両足を閉じるように立ってもらい、膝の内反変形(両膝関節の間が開いて、  下腿が内側に入った状態)の有無を観察する。□ 診察台に仰臥位で寝てもらい、膝の発赤、腫脹、変形の有無を観察する。□ 膝関節を触診し、熱感の有無を確認する。□ 膝を立ててもらい(90°屈曲位)、関節裂隙に沿って軽く押し、痛みが出る  かを尋ねる。□ 膝関節を伸展し、片手で膝関節上方から膝蓋骨を遠位に押し下げる様に圧し、  他方の手で、膝蓋骨を真上から押し、膝蓋跳動(膝蓋骨の跳動感)の有無を  確認する。□ 足関節の発赤、腫脹、変形の有無を観察する。□ 足関節を触診し、熱感の有無を確認する。□ 足関節の内外のくるぶしを軽く押し、痛みが出るかを尋ねる。□ 母趾のMTP関節の発赤、腫脹、変形の有無を観察する。□ 母趾のMTP関節を触診し、熱感の有無を確認する。□ 母趾のMTP関節を診察者の片手で上下に軽く挟み、痛みが出るかを尋ねる。□ *母趾から小趾の関節を診察者の手で軽く挟み、痛みが出るかを尋ねる。□ 関節毎に両側を診察し比較する。可□ 診察者が一側の足関節を持ち、体の長軸に沿って、まっすぐ他動的に股関節  を屈曲させる。この時、膝関節も屈曲させ、できるだけ膝を胸に近づけるよ  うにする。  (注)通常股関節の屈曲での可動域は120°、膝関節屈曲130°である。□ *足関節をもって下肢を伸ばしていき、膝関節が直角の状態で止めて、大腿  が診察台に垂直、下腿が平行になるようにする。そこで、片方の手で大腿が  倒れないように支え、反対の手で足関節をつかみそのまま内側に回して股関  節の外旋を観察する。  (注)通常の股関節外施の関節可動域は45°である。□ *続けて足関節を外側に回し、股関節の内旋を観察する。  (注)通常の股関節内施の関節可動域は40°である。□ 股関節と膝関節を伸展させ、膝蓋を下に軽く押し、伸展の可動域を観察する。  (注)通常の膝関節の伸展可動域は0°である。□ 膝関節を屈曲させ、足関節を上と下に動かし、足関節背屈および底屈の可動  域を観察する。  (注)通常の足関節の可動域は背屈が20°、底屈が45°である。□ 交互に両側を診察し比較する。□ 仰臥位で一側の足関節を持ち、踵を反対側の膝関節に乗せ、足関節を保持し  た側の膝関節の内側を軽く下に押し、同側の股関節に痛みが出るかを尋ねる。104

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