臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 107 ─ □ 右手に清潔かつスムーズに手袋を装着する。 □ 手袋の折り返しを延ばし、手袋を手に十分にフィットさせる。 □ 滅菌手袋装着後は、両肘を屈曲し、滅菌手袋が手術着・白衣等に触れぬよ   う胸の前で保持して、清潔状態を保つ。 □ 使用した手袋などは感染性廃棄物として廃棄する。 □ 手袋の包装紙などの汚染のないものは非感染性廃棄物として廃棄する。   手袋をしたまま触れた包装紙などは感染性廃棄物として廃棄する。 □ 手袋をはずした後は手指消毒または衛生的手洗いを行う。( □ 本人確認のためという目的を告げ、患者さんに姓名を名乗ってもらう。 □ 採血に関して説明して同意を得る。 □ アルコール過敏性を尋ねる。過敏性があれば、他の消毒薬に変更する。 □ 以前に採血等で気分が悪くなった事がないかなど迷走神経反射の既往を尋   ねる。 □ 患者さんの姓名と採血管ラベルの姓名を声を出して照合する。患者さんが   リストバンドを装着している場合は、その照合も行う。 □ 手袋を左右の手に着用する。 □ 真空採血管ホルダーと採血用の針を組み立てる。   シリンジ採血の場合:シリンジと採血針を清潔に組み立てる。 □ 採血する腕の肘関節を伸展した状態で、採血予定部位から7~10cm程度の   中枢側に駆血帯を適切に巻く。 □ 患者さんに採血する側の手を軽く握ってもらい、皮静脈を怒張させる。 □ 静脈を指で触れて走行を確かめ、穿刺予定部位を決める。 □ 適切に皮膚消毒する。(消毒薬の乾燥を待つ) □ 消毒が終了した後は穿刺予定部位に触らない。 □ 穿刺直前に採血針のキャップを外す。 □ 穿刺ポイントの手前の皮膚を母指で軽く引っ張る。 □ 穿刺直前に、患者さんに針を刺す旨を告げる。 □ 採血針を静脈の走行に沿い、皮膚面に15度~30度の角度で適切に静脈に穿   刺する。この際、採血針の切り口は上に向ける。   (注)穿刺する角度が大きいと深部の神経を損傷する危険性が増すため、   浅い角度での刺入を心がける。また、穿刺が深くなり過ぎないよう注意す   る。   (注)穿刺したが血液の流入が見られない場合、針を少しだけ進めてみる、   または、引いてみる。この際、針の角度を大きくしたり、針先の方向を左   右に変えて進めてはいけない。(神経損傷・動脈穿刺の危険性があるため)  (注)静脈穿刺により患者さんが強い痛みを訴えた場合は、すぐに針を抜去   する。(神経損傷の可能性があるため) □ 真空採血管ホルダーをしっかり保持する。   シリンジ採血の場合:シリンジをしっかり保持する。 □ 採血管をもう一方の手でホルダーに押し込んで血液の流入を確認する 。107

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