臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 114 ─ □ 患者さんに上半身の衣服・靴下・ストッキングを脱いでもらい電極装着部   位を露出する。腕時計・装身具は外してもらう。 □ 患者さんにベッドに仰臥位で四肢を伸ばして寝てもらう。その際、患者さ   んの羞恥心に配慮して、胸部の露出時間を短くするよう、適宜、胸部をタ   オル等で覆う。 □ リードチップの色とクリップの色を対応させて、電極と電極リード線をしっ   かり接続する。色の対応は以下の通り。 □ 患者さんに電極を装着する旨を説明する。 □ アルコール過敏性を尋ねる。過敏性があれば、他の薬剤に変更する。 □ 電極装着部の皮膚をアルコール綿で拭いて皮脂を取る。(電気抵抗を減ら   すため) □ まず、四肢電極を装着する。上肢は手首の掌側、下肢は足首の内側に電極   面を装着する。 □ 次に、胸部電極をC1から順次、装着する。最初に胸骨角を触診して第2肋間   を確認し、C1, C2の装着部位を決定する。C2のつぎにC4を装着し、C3はC2   -C4の中間点に装着する。   (注)C5, C6はC4と同じ高さであり、第5肋間ではない。   (注)隣り合う電極が接触しないように注意する。 □ 胸部用のゴム球電極や四肢用のはさみ式電極を使用する場合は、電極装着   部位に電極用ペーストの擦り込みを行う。(電気抵抗を減らすため。)   (注)この際、隣接する部位のペーストが接合しないよう注意する。   (注)粘着ゲルタイプ等のディスポ電極を使う場合はペーストの塗布を行わ   なくて良い。 □ 患者さんに力を抜いて楽にするように声をかけ、緊張を取る。   (筋電図混入を防ぐため) □ 誘導毎のチャンネルを選択して記録を開始する。(3誘導または6誘導同時   記録の機種が一般的である。)   (注)全自動の機種ではチャンネル選択は自動的に行われる。   (注)1つの誘導を10秒間の記録で十分である。    (注)不整脈があるときは長めに記録することがある。 □ 適切に記録されていることを確認し、測定を終了する。 □ 患者さんに測定終了を説明し、適切に電極を外す。この際、まず、胸部誘   導電極を順次外し、つぎに四肢誘導電極を外す。   (注)電極を外す際は、患者さんに声をかけ、疼痛に配慮して丁寧に外す。114

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