臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
61/174

─ 59 ─(Ⅸ.基本的臨床手技 【検査手技】)□ 基本的に患者さんにこれから行おうとする医療行為の目的と内容を伝え、了  承を得る。(例)患者さんに医療面接または身体診察、手技の目的と内容を伝え、了承を得る。(例)腹部を露出してもらうことを事前に説明し同意を得る。(Ⅵ.腹部)□ 診察や手技に伴う患者さんの痛みや不快感に配慮する。(例)苦痛を伴う可能性がある場合は事前に予告する。(例)診察時、患者に不快感を与えないよう適切な距離を保つ。(例)必要に応じて手や聴診器等の診療・検査器具を温める。(例)血圧測定時、マンシェットの加圧で患者さんに苦痛、傷害を与えないようにする。(Ⅲ.全身状態とバイタルサイン)(例)耳鏡、鼻鏡、舌圧子、ペンライト、音叉などは患者さんに外傷や苦痛を与えないよう正しく使用する。(Ⅳ.頭頸部)(例)痛みのある領域の打診や叩打診は苦痛を与えないように実施する。(Ⅴ.胸部)(例)痛みのある領域の打診や叩打診及び触診は過度に苦痛を与えないように実施する。(Ⅵ.腹部)(例)舌圧子、ペンライト、音叉、楊枝は患者さんに外傷や苦痛を与えないよう、正しく使用する。(Ⅶ.神経)(例)意識レベルの診察で疼痛刺激を与える時は、痕が残らないように注意する。(Ⅶ.神経)(例)自動運動による姿勢や可動性の診察は、事前に、ゆっくり行うこと、痛みが生じた場合は診察者に伝えること、それ以上無理して続けないことを指示する。(Ⅷ.四肢と脊柱)(例)他動運動による可動性の診察や疼痛誘発試験などで他動的に力を加えるときには、ゆっくり軽く行い、痛みが過度に誘発されないように留意する。(Ⅷ.四肢と脊柱)(例)アルコール過敏症を尋ねる。過敏性があれば、他の消毒薬を考慮する。(Ⅸ.基本的臨床手技 【一般手技】【検査手技】)(例)以前に採血等で気分が悪くなった事がないかなど迷走神経反射の既往を尋ねる。(Ⅸ.基本的臨床手技 【一般手技】)(例)(静脈を)穿刺する角度が大きいと深部の神経を損傷する危険性が増すため、浅い角度での刺入を心がける。また、穿刺が深くなり過ぎないよう注意する。(Ⅸ.基本的臨床手技【一般手技】)(例)採血中、患者さんに気分が悪くないか、手指の痛みやしびれがないかを声をかけて確認する。(Ⅸ.基本的臨床手技【一般手技】)(例)静脈穿刺により患者さんが強い痛みを訴えた場合は、すぐに針を抜去する。59

元のページ  ../index.html#61

このブックを見る