臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 66 ─□ 患者さんの気持ちや患者さんのおかれた状況に共感していることを、言葉と  態度で患者さんに伝える。言葉がけの内容に態度が伴わない場合は不適切で  ある。□ 患者さんの訴えや経過を患者さんの言葉を使って適切に要約する。□ 患者さんの訴えや経過の要約に間違いがないかを確認する。患者さくにく(話を:く)(注)医学的情報に関することと心理・社会的情報は重なる部分もある。□ 症状のある部位を聞く。□ 症状の性状を聞く。症状の性質、頻度、持続時間などで表現される。□ 症状の程度を聞く。症状の強度、頻度、持続時間などで表現される。□ 症状の経過を聞く。症状の発症時期、持続期間、頻度や程度の変化など。□ 症状の起きる状況を聞く。□ 症状を増悪、寛解させる因子を聞く。□ 症状に随伴する重要な陰性所見も含む他の症状を聞く。□ 症状が患者さんの日常生活に及ぼす程度を聞く。□ 症状に対する患者さんの対応を聞く。 ➢対処行動を聞く。安静、市販薬の使用、冷却/加温など。 ➢受療行動を聞く。他医受診(代替医療も含む)の有無と処方内容やその効果。□ 睡眠の状況を聞く。□ 排便の状況を聞く。必要に応じて排尿の状況についても聞く。□ 食欲(食思)の状況を聞く。□ 体重変化を聞く。□ (女性の場合)月経歴を聞く。□ 健診・検診歴も含む既往歴を聞く。□ 常用薬等を聞く。□ 家族歴を聞く。血縁家族と同居家族の違いを意識して聞く。□ アレルギー歴を聞く。薬品、食物など外因性のもの。□ 嗜好を聞く。飲酒、喫煙など。□ 生活習慣を聞く。一日の過ごし方。□ 社会歴を聞く。職歴、職場環境など。□ 生活環境および家庭環境について聞く。衛生環境やペットなど。□ 海外渡航歴を聞く。□ *システムレビュー(system review)を行う。患者さくにく(話をく):心)(注)医学的情報に関することと心理・社会的情報は重なる部分もある。□ 患者さんの(今回の)病気や医療に関する考えや理解(「解釈モデル」)を  聞く。□ 患者さんの生活や仕事などの社会的状況を聞く。 ➢家族、仕事の状況、人間関係など□ 患者さんの特に気になっていること、心配していること(心理的状況)を詳  しく聞く。66

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