臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 83 ─□ 左肋骨弓頭側に平手を置き、反対側の手拳の尺側面で優しく叩き、脾臓の叩  打痛の有無を診察する。□ 側臥位または坐位で肋骨脊柱角(CVA)に平手を置いて、反対側の手拳の尺側  面で優しく叩き、叩打痛の有無を診察する。平手を置かずに直接叩打しない  こと。両側で行い比較する。の□ 腹部を触って、診察することを説明する。□ 手が冷たくないことを確認し、必要に応じて温める。□ 手が冷たかったら、その旨を伝えるように促す。□ 腹部の9領域(左上・中・下、中央上・中・下、右上・中・下)を触診する。□ 痛みがあるとわかっている部位は最後に触診する。□ 触診しながら口頭や顔の表情で痛みを確認する。□ 片手で、示指から小指まで指をそろえて浅く圧迫しながら触診する。指は立  てない。□ 腹壁を1cm以上圧迫しない程度に行う。□ 圧痛、筋抵抗、表層の臓器や腫瘤の有無を判断する。□ 腹壁筋の筋抵抗は、随意・不随意の緊張の有無から判定する。(筋性防御・  筋強直)□ 片手、または両手で(片手を腹壁に置き、反対の手で力を加え)、深く探る  ように触診する。□ 手を押し下げ、少し手前に引くように触診する。□ 腫瘤の有無を判断する。□ 打診で推定した肝臓の下縁よりも十分に尾側の右鎖骨中線上に右(左)手を  置く。□ 左(右)手を背部に置き、肝臓を持ち上げながら触診する。(肝臓を持ち上  げないで片手で、あるいは両手を腹部に重ねるように添えて触診してもよい。)□ 患者さんに腹式呼吸をしてもらい、呼気時に右(左)手の指を深く入れる。□ 次の吸気時の腹壁の上がりよりも少し遅れて右(左)手が上がるようにして、  肝臓の下縁を触れる。□ 示指、中指の指先(やや母指側)または肋骨弓に平行に置いた示指の母指側  の側面で触れる。□ 手を置く部位を少しずつ頭側へ近づけながら触診を繰り返す。□ 胸郭/肋骨籠(rib cage)を後ろから支える様に左(右)手を背部に当てる。  患者さんに右側臥位になってもらってもよい。□ 右(左)手を左肋骨弓の尾側に置く。□ 患者さんに腹式呼吸をしてもらい、呼気時に右(左)手の指を深く入れる。83

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