臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 88 ─□ 検者が見本を見せながら、片側の眼を患者さんの手で覆ってもらう。□ 視線を動かさず、検者の眼を見ているように指示する。□ 見本を見せながら、検者の指が動くのが見えたら知らせるよう伝える。□ 検者の指は患者さんと検者のほぼ中間にあるようにする。□ 検者も患者さんに合わせて対応する側の目を閉じる(手で覆ってもよい)。□ 視野の右上、右下、左上、左下、計 4 か所を調べる。□ 必ず両眼を検査する。(注)患者さんの視線を固定するために、検者の指を注視させる方法もある。□ 指標(検者の右示指など)を患者さんの眼前に示し、顔を動かさずに眼で指  標を追うよう伝える。□ 指標が患者さんの眼に近すぎないように注意する(眼前50cm程度)。□ 指標はゆっくりと円滑に動かす。□ 左右・上下4 方向への動きを検査し、複視の有無を尋ねる。□ この時、4方向の最終地点で指標の動きを止め、眼振の有無を観察する。(注)必要に応じて右上、右下、左上、左下を追加し、正面とで計9方向を検査   する。□ *患者さんの眼前50cm のあたりに第 2 指をかざし、指先を見ているよう指  示する。□ *患者さんの眼前15cm 位まで指先をゆっくり近づけて、両側眼球の内転、瞳  孔の収縮を観察する。・□ 患者さんの前方を手で示しながら、遠くを見ているよう指示する。□ 瞼裂を観察する。眼瞼下垂、左右差の有無など。□ 瞳孔の形・大きさを観察する。正円かどうか、縮瞳・散瞳・瞳孔不同の有無。□ ペンライトを見せながら、光で眼を照らすことを患者さんに告げる。□ 患者さんの視線の外(そと)側からペンライトを移動させ、瞳孔に光を当て  る。□ 光を当てた側の瞳孔(直接対光反射)と反対側の瞳孔(間接対光反射)の収  縮を観察する。□ 必ず両側を検査する。(注)瞳孔を観察しにくい場合は、部屋の照度を落とすなどの工夫をする。□ 眼底鏡を見せながら、眼の奥を見る検査(眼底検査)を行うことを告げる。□ 眼を動かさず前方を見ていてほしいことを告げる。□ 患者さんの右眼は検者の右眼で、左眼は検者の左眼で検査する。□ 検者の空いた手で患者さんの頭部を支える。□ 眼底鏡が患者さんと離れすぎないようにする(5cm以内)。□ *乳頭を観察する。萎縮、浮腫など。□ *網膜を観察する。出血など。□ *動静脈を観察する。径、交叉など。□ 必ず両側を検査する。88

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