臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 93 ─□ 危険のないよう、患者さんの近くにいて見守る。(注)踵(かかと)歩行、つま先歩行、しゃがみ立ちは下肢筋力のスクリーニン   グに役立つ。の(□ 検者が、踵とつま先をそろえて立つ姿勢を見本として示し、そのように立っ  てもらう。□ 開眼のままで、体が動揺しないか、しばらく観察する。□ そばにいて支えるので、体がふらついても心配がないことを説明した上で、  患者さんに眼を閉じてもらう。□ 閉眼による体の大きな動揺がないかしばらく観察して、Romberg(ロンベルク)   徴候の有無を判定する。□ 危険のないよう、患者さんのそばにいて見守る(いつでも抱えられる体勢)。(の下の系の系の□ 臥位での診察を行うことを説明する。□ 靴下を脱いで、診察ベッドに寝てもらう。の(の□ 腹臥位で行う。□ 検者の手を添えて、良い肢位をガイドしながら、両膝関節を 90°に曲げても  らう。□ そのまま両足が接しないように膝を曲げた状態を維持してもらう。□ 下肢の下降の有無を判定する。(注)下腿を水平から45°挙上し、保持してもらってもよい。(□ 手で患者さんの下肢を持ち、次のようにガイドする。足関節を少し背屈した  状態で、踵を適度な高さから反対側の膝に正確にのせて、すねに沿って足首  までまっすぐ踵をすべらせる。□ 患者さんが理解したところで、実際にこの動作を2、3回行ってもらい、運動  の円滑さ、足のゆれや測定異常の有無などを観察する。□ 必ず両側を検査する。(注)同様の検査が様々な名称、手技で行われているので、必ずしも上記の方法   と同一である必要はない。(注)膝叩き試験を追加してもよい。ーの□ 検者が患者さんの下肢を動かすが、患者さんは力を抜いたままで、自分では  下肢を動かさないようにしてほしい旨を伝える。□ 左手を患者さんの大腿遠位部に当て、右手で患者さんの足首を持って膝関節  の屈曲伸展を適切なスピードで繰り返す。□ 筋トーヌスの異常の有無(筋強剛、痙縮)を判定する。□ 必ず両側を検査する。(注)筋トーヌスは足関節の底屈・背屈でも評価できる。93

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