臨床実習開始前の「共用試験」16版(平成30年)
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─ 95 ─の系のののの□ 検査具を見せて四肢の触覚を検査することを告げる。□ 左右の前腕・下腿などに触覚刺激を加え、触覚を普通に感じるかどうか、左  右差および上下肢での差がないかどうかを確認する。必要があれば同一肢の  近位部と遠位部に差がないかどうかも確認する。□ *痛覚についても同様に検査する。(注)表在感覚の検査具としては、従来、筆やルーレットが用いられてきたが、   皮膚の損傷や感染予防の観点から触覚検査にはティッシュペーパー、痛覚   検査には楊枝の先端など、ディスポーザブルなものを使用するのが望まし   い。(注)病歴から単ニューロパチーや多発ニューロパチー、レベルを持った感覚障   害などが疑われる場合には、必要に応じて、同一肢の近位部と遠位部での   差、末梢神経支配や髄節支配を念頭においた検査を行う。下の□ 音叉を見せて、これを振動させて検査することを伝える。□ 音叉に強い振動を与え、患者さんの胸骨や手背などで、振動の感じを体験し  てもらう。□ 振動を感じたことを確認した後、音叉を叩き、患者さんの内果などに押し当  てる。□ 音叉の振動は徐々に弱まって消失することを説明して、振動を感じなくなっ  たら「はい」と言うなど合図するように伝える。□ 合図があった時点で、 検者の手に感じる振動の大小で、 振動覚障害の有無  を判定する。□ 必ず両側を検査する。下の系のの□ 指の位置の感覚の検査(足の指が上か下かどちらに動いたかを当ててもらう  検査)を行う旨を説明する。□ 患者さんに閉眼してもらう。□ 検者の左手で患者さんの母趾を第2趾と離れるように拡げ、右母指と示指で患  者さんの母趾の側面をつまみ、水平位から上または下に動かし、どちらに動  いたか答えてもらう(第2趾で行ってもよい)。□ 動かす時には、これから動かすことを患者さんに告げる。□ 位置感覚(位置覚)異常の有無を判定する。□ 必ず両側を検査する。系の(注)反射の診察法には様々な方法があり、ここでは代表的なものを示した。のと□ ハンマーを見せながら、これで顎や手足を軽く叩く反射の検査を行うことを  説明する。□ 上肢は肘の上まで、下肢は膝の上まで露出するよう説明する。□ 肩や手足の力を抜いて、リラックスするよう告げる。□ ハンマーを握りしめず、バランスのよい部分を持つ。95

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