共用試験ガイドブック第18版
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103教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構□膝関節を触診し、熱感の有無を確認する。□膝を立ててもらい(90°屈曲位)、関節裂隙に沿って軽く押し、痛みが出るかを尋ねる。□膝関節を伸展し、片手で膝関節上方から膝蓋骨を遠位に押し下げる様に圧し、他方の手で、膝蓋骨を真上から押し、膝蓋跳動(膝蓋骨の跳動感)の有無を確認する。□足関節の発赤、腫脹、変形の有無を観察する。□足関節を触診し、熱感の有無を確認する。□足関節の前面および内外側を軽く押し、痛みが出るかを尋ねる。□第1趾のMTP関節の発赤、腫脹、変形の有無を観察する。□第1趾のMTP関節を触診し、熱感の有無を確認する。□第1趾のMTP関節を診察者の指で上下に軽く挟み、痛みが出るかを尋ねる。□*第1趾のIP関節、第2趾から第5趾の関節を触診し、熱感の有無を確認する。□*第1趾のIP関節、第2趾から第5趾の関節を診察者の片手で上下左右に軽く挟み、痛みが出るかを尋ねる。(注)MTP (Metatarsophalangeal: 中足趾節)、IP (Interphalangeal: 趾節間)□関節毎に両側を診察し比較する。ただし、趾関節は関節毎でなくてよい。4)可動域□事前に、ゆっくり行うこと、痛みが生じた場合は診察者に伝えること、それ以上無理して続けないことを指示する。□ゆっくり行い、痛みが出ないように留意する。□診察者が一側の足関節を持ち、体の長軸に沿って、まっすぐ他動的に股関節を屈曲させる。この時、膝関節も屈曲させ、できるだけ膝を胸に近づけるようにする。(注)通常股関節の屈曲での可動域は120°、膝関節屈曲130°である。□*足関節をもって下肢を伸ばしていき、膝関節が直角の状態で止めて、大腿が診察台に垂直、下腿が平行になるようにする。そこで、片方の手で大腿が倒れないように支え、反対の手で足関節をつかみそのまま内側に回して股関節の外旋を観察する。(注)通常の股関節外旋の関節可動域は45°である。□*続けて足関節を外側に回し、股関節の内旋を観察する。(注)通常の股関節内旋の関節可動域は40°である。□股関節と膝関節を伸展させ、膝蓋を下に軽く押し、膝関節の伸展の可動域を観察する。(注)通常の膝関節の伸展可動域は0°である。□膝関節を屈曲させ、足関節を上と下に動かし、足関節背屈および底屈の可動域を観察する。(注)通常の足関節の可動域は背屈が20°、底屈が45°である。□交互に両側を診察し比較する。5)徒手筋力テスト「Ⅷ.神経」を参照。6)*Patrick試験□仰臥位で一側の足関節を持ち、踵を反対側の膝関節に乗せ、足関節を保持した側の膝関節の内側を軽く下に押し、同側の股関節に痛みが出るかを尋ねる。(6)脊柱の診察1)診察部位の露出□座位で、診察部位を露出してもらう。2)頸椎の姿勢□診察者に向かって、まっすぐ座ってもらう。□正面から見て斜頸の有無を観察する。□横から見て頸椎後弯の有無を観察する。50/84103103103

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