共用試験ガイドブック第18版
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107教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構  ないように調整する。□ 手袋を左右の手に装着する。□ ガウン着用時は、手首が露出しないよう手袋で袖口まで覆う。3) PPEの脱衣と廃棄□ 手袋の手首に近いそと側をつかむ。□ 手袋のそと側をつまんで、片側の手袋を中表にして外す。□ 手袋を着用している手で外した手袋を持っておく。□ 手袋を脱いだ手の指先を、もう一方の手首と手袋の間に滑り込ませ、そのま  ま引き上げるようにして脱ぐ。□ 2枚の手袋をひとかたまりとなった状態で感染性廃棄物として廃棄する。□ ゴーグルを外す際は両耳の部分を左右の手で掴んで外す。□ フェイスシールドを外す際はヘッドバンドの部分を掴んで外す。□ ゴーグル・フェイスシールドの外面、特に前面は汚染しているため、触れな  いように注意する。□ エプロンの首の後ろを引いて首ひもをとる。ガウンの場合は片方ずつ腕を抜  く。□ エプロンの上部を腰ひもの高さまで折り込む。□ エプロンの左右の裾を腰ひもの高さまで持ち上げ、患者に接する部分は触れ  ないようにそと側を中にして折り込む。□ 後ろの腰ひもを切る。□ 患者に接する部分は触れないように小さくまとめる。□ 感染性廃棄物として廃棄する。□ アルコール手指消毒または衛生的手洗いを行う。(6)静脈採血(真空管採血の場合を主に記載した。)1) 採血前の確認□ 本人確認のためという目的を告げ、患者さんに姓名を名乗ってもらう。□ 採血に関して説明して同意を得る。□ アルコール過敏性を尋ねる。過敏性があれば、他の消毒薬に変更する。□ 以前に採血等で気分が悪くなった事がないかなど迷走神経反射の既往を尋ね  る。□ 患者さんの姓名と採血管ラベルの姓名を声を出して照合する。患者さんがリ  ストバンドを装着している場合は、その照合も行う。□ 高齢者や日常生活動作〈ADL〉に支障のある方、意識障害、認知症、視力や聴  力の障害がある患者さんに対し転倒予防など適切な対応をする。2) 採血手技□ 手袋を左右の手に着用する。□ 真空採血管ホルダーと採血用の針を清潔に組み立てる。  シリンジ採血の場合:シリンジと採血針を清潔に組み立てる。□ 採血する腕の肘関節を伸展した状態で、採血予定部位から7~10cm程度の中  枢側に駆血帯を適切に巻く。□ 患者さんに採血する側の手を軽く握ってもらい、皮静脈を怒張させる。□ 静脈を指で触れて走行を確かめ、穿刺予定部位を決める。□ 適切に皮膚消毒する。(消毒薬の乾燥を待つ)□ 消毒が終了した後は穿刺予定部位に触らない。□ 穿刺直前に採血針のキャップを外す。□ 穿刺ポイントの手前の皮膚を母指で軽く引っ張る。□ 穿刺直前に、患者さんに針を刺す旨を告げる。□ 採血針を静脈の走行に沿い、皮膚面に15°~30°の角度で適切に静脈に穿刺  する。この際、採血針の切り口は上に向ける。  (注)穿刺する角度が大きいと深部の神経を損傷する危険性が増すため、浅  い角度での刺入を心がける。また、穿刺が深くなり過ぎないよう注意する。  (注)穿刺したが血液の流入が見られない場合、針を少しだけ進めてみる、  または、引いてみる。この際、針の角度を大きくしたり、針先の方向を左右  に変えて進めてはいけない(神経損傷・動脈穿刺の危険性があるため)。  (注)静脈穿刺により患者さんが強い痛みを訴えた場合は、すぐに針を抜去  する。(神経損傷の可能性があるため)□ 真空採血管ホルダーをしっかり保持する。54/84107107107

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