共用試験ガイドブック第18版
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111教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構5)手術後□縫合針はシャープス・コンテナへ、血液などで汚染されたゴミ(感染性廃棄物)は感染性廃棄物入れなどの専用のゴミ箱へ、分別して廃棄する。(例)縫合に使用した手袋、抜糸した糸、消毒後の綿球、縫合針など。□使用した手袋・ガウンなどは感染性廃棄物用ゴミ箱に廃棄する。□手袋をはずした後に手指消毒を行う。(5)縫合1)準備(以下の項目は必要に応じて行う。)□手術用帽子を頭髪が露出しないように着用する。□手術用マスクを口・鼻・顎を完全に覆うように着用する。□マスクのノーズワイヤ部分が鼻筋に密着するよう軽く押す。□手指、前腕を流水で洗う。□速乾性消毒薬を手指に擦り込む。2)滅菌手袋の装着【一般手技】「(4)滅菌手袋の装着と廃棄」を参照。3)皮膚消毒(臨床実習では指導医の指導のもとで行う。)□消毒することを患者さんへ告げる。□滅菌ピンセットで消毒薬のついた綿球などを介助者のピンセットから受け取る。または、患者さん個人用に用意した綿球を滅菌ピンセットで直接取る。□創周囲の皮膚を中心から外側に向かい同心円状に、滅菌シーツの開窓部のサイズより広い範囲で2回以上消毒する。□消毒薬の乾燥後に滅菌シーツで創部を覆い、清潔術野を作る。□術野の清潔状態を保つ。4)*局所麻酔(内容は省略、臨床実習では指導医の指導のもとで行う。)5)*創を観察する。汚染、異物、出血。6)*縫合(縫合針に糸を装着する場合を主に記載した。)(臨床実習では指導医の指導のもとで行う。)□使用する器具を確認する。縫合針の数の事前・事後の確認は特に重要である。□縫合針を紛失しないよう安全な場所(滅菌シャーレ等)に置く。(注)縫合針の飛散を防止するためシャーレ内にゼリーを入れるなどの工夫もある。□シャーレ内に置かれた縫合針を把持するときは必ず持針器を用いる。(注)シャーレ内に置かれた縫合針を手指で直接つまむと、針刺し事故を起こす危険性がある。□持針器を選択し、縫合針の先端から3/4程度の部分を針先が運針方向に向かって位置するように持針器の先端近くで把持する。□縫合針に糸を折り返し適切な長さで装着する。□ピンセットを選択し、右利きの場合は左手で鉛筆を持つように把持する。□持針器を器種にあわせて適切に把持する。□患者さんに声をかけながら手技をすすめる。□創縁から適切な位置に縫合針を皮膚及び創縁に対して直角に挿入する。□縫合針の湾曲にそって、針先を進める。□創縁を軽く持ち上げるなどピンセットを補助的に使用する。□刺入部と対称になるように反対側に針先を出す。□反対側に出た縫合針を、針先を損傷しないように持針器で把持する。□縫合針の湾曲にそって、縫合針を皮膚から抜く。□縫合針を安全な場所に置き、数が合っていることを確認する。□縫合針を廃棄するときは、持針器で把持してシャープス・コンテナに廃棄する。7)*結紮(臨床実習では指導医の指導のもとで行う。)□結紮を適切に行う(外科結紮など)。□剪刀のリングに母指と環指を挿入し、示指を軽く曲げてその柄に添えて把持する。□結び目から5mm~1cm程度残して余分な糸を切る。8)ドレッシング(臨床実習では指導医の指導のもとで行う。)□創部を消毒する。□清潔操作によりガーゼなどでドレッシングする。58/84111111111

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