共用試験ガイドブック第18版
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119教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構本章の内容は2019年3月発行「臨床研修開始時に必要とされる技能と態度に関する学習・評価項目(Ver. 1.0)」に基づいた。身体診察を行う上の注意事項として、患者さんが最も心地よく協力していただけるよう進めること、また不必要な体位変換を患者さんに強いないよう進めること、さらに臨床的に効率よく進めることの3点がある。ここに記載した順序は1例であることを理解し、特に集約的身体診察においては患者さんの状態等により患者さんの体位・診察の順序・診察者の位置を臨機応変に変更できることが重要である。《参照項目》として示す。(1)診察時の配慮《参照項目》Ⅱ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学修・評価項目(2)医療安全《参照項目》Ⅱ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学修・評価項目(3)全身の観察(注)全身の観察は診療の全過程を通して行われる。なお外来の場合などは患者   さんが診察室に入室するときから観察を始める。□患者さんの全身の健康状態、体格を観察する。□身体計測を行う。□姿勢・活動度・歩行・身なり・清潔感・体臭・口臭などに注意する。□患者さんの表情や話し方を観察し、また周囲の人や物事に対する態度・感情・反応などに注意し、意識状態、意識レベルや精神状態を考慮する。《参照項目》Ⅳ.全身状態とバイタルサインⅧ.神経 (4)バイタルサイン□体温を測定する。□血圧を測定する。□脈を触診し、脈拍数を数える。□呼吸数を数える。□パルスオキシメータを装着し経皮的動脈血酸素飽和度を測定する。《参照項目》Ⅳ.全身状態とバイタルサイン(5)皮膚(注)他の部位を診察しているときにも、皮膚の観察は行う。□手や顔など診察開始時に露出している皮膚を中心に、全身の皮膚(毛髪・爪を含む) を観察する。□肌の潤いや乾燥具合、温かさを評価する。□病変を認めた場合は、病変部位の広がり、配列、型、色を観察する。《参照項目》Ⅳ.全身状態とバイタルサインⅤ.頭頸部Ⅸ.四肢と脊柱【参考】66/84119119119

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