共用試験ガイドブック第18版
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Ⅱ-2臨床実習の評価としての共用試験④Post-CCOSCEの課題は,日常,頻繁に遭遇する症候・病態に,適切な対応ができる能力が修得できているかを測定する目的で調整されています。すなわち,受験生には「試験室(ステーション)内で模擬患者への医療面接と身体診察を行い,それをその場でまとめて指導医にプレゼンテーションする」ことを16分間で行う(医療面接と身体診察は12分間で行い,まとめとプレゼンテーションを4分間で行う)ことが要求され,一人当たり3症候,つまり3課題に取り組むことになります。また,実施大学が独自に作成した3課題を併施することを原則としています。(ただし,今年度はCovid-19のパンデミックのために,若干の緩和措置が講じられています。)⑤上述の,日常,頻繁に遭遇する症候・病態の課題は,「医学教育モデル・コア・カリキュラム(平成28年度改訂版)F診療の基本F-1症候・病態からのアプローチ」に掲げられている37症候のうち,F-1-5)ショックとF-1-6)心停止の2項目を除く35症候から作成されています。⑥Post-CCOSCEの外部評価は,評価者認定講習会に参加してトレーニングを受け,機構が認定した評価者(外部評価者,5年毎に認定更新)が担当します。主に実施大学の教員の医師が内部評価者を担当しますが,外部評価者は他大学の教員の医師に加えて,臨床研修医を指導する立場にある臨床研修病院等の臨床研修指導医も評価者となっています。臨床研修病院の指導医が学生の臨床能力を評価することは,Pre-CCOSCEとの大きな違いで,卒前の臨床医学教育の成果が卒後教育担当者から評価されることになり,卒前から卒後への臨床医学140140

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