共用試験ガイドブック第18版
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158 5)皮膚 (注) 他の部位を診察しているときにも、皮膚の観察は行う。 □ 手や顔など診察開始時に露出している皮膚を中心に、全身の皮膚(毛髪・爪を含む)を観察する。 □ 肌の潤いや乾燥具合、温かさを評価する。
 □ 病変を認めた場合は、病変部位の広がり、配列、型、色を観察する。 《参照項目》 Ⅳ. 全身状態とバイタルサイン Ⅴ. 頭頸部 Ⅸ. 四肢と脊柱 6)頭部・眼・耳・鼻・咽頭 (注) この部位の診察中に、すべての脳神経の評価を行うこともある。 □ 毛髪、頭皮、頭蓋、顔を視診および触診する。 □ 視野を調べる。眼瞼・強膜・結膜・角膜、虹彩、水晶体を視診する。瞳孔を比較し、対光反射を検査する。眼球運動を診察する。眼底検査を行う。 眼底検査の際は、部屋を暗くすると瞳孔が開き、眼底が観察しやすくなる。 □ 耳介、外耳道、鼓膜を視診する。聴力を検査する。聴力低下を認めた場合 Weber(ウェーバー)試験、Rinne(リンネ)試験を行う。 □ 鼻の外観・鼻粘膜、鼻中隔、鼻甲介を視診する。前頭洞や上顎洞の圧痛を触診する。 □ 口唇、口腔粘膜、歯肉、歯、舌、口蓋、扁桃、咽頭を視診する。 《参照項目》 Ⅴ. 頭頸部 Ⅷ. 神経 7)頸部 □ 頸部リンパ節および甲状腺を視診、触診する。 □ 頸部の腫脹や拍動異常に注意を払う。 □ 気管の偏位を触知する。 □ 頸部血管の視診、聴診、必要に応じて触診する。 《参照項目》 Ⅴ. 頭頸部 Ⅵ. 胸部 8)前胸部 (注) 肺(前胸部)の診察は仰臥位のままで良いが、心血管系の診察では患者の頭を診察台から約30度挙上することが望ましい。また、心音は左側臥位でも聴取する。 □ 前胸部を視診、触診、打診、聴診する。 《参照項目》 Ⅵ. 胸部 教員・学生配付資料公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構 202010 / 74158158

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