共用試験ガイドブック第18版
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162 C.小児の診察 (1) 子どもの人格・人権を尊重し、患児・保護者と基本的なコミュニケーションをとり、小児の診察ができる。 B.身体診察の項も参照のこと。 1)医療面接 □ 医療面接ができる (注)保護者だけでなく、患児の年齢、理解度に応じて医療面接を行う。 2)全身の基本的診察 □ 頭頸部の診察ができる 大泉門、耳(外耳道、鼓膜など)、結膜(眼球、眼瞼)、口腔(咽頭、扁桃、舌、口唇、歯肉、頬粘膜など)、頸部(甲状腺、リンパ節など) □ 胸部の診察ができる 視診、聴診(心音、呼吸音) □ 腹部の診察ができる 視診、聴診、打診、触診、ツルゴール □ 皮膚の診察ができる 全身視診(発疹、チアノーゼなど)、BCG接種部位の確認 (注)患児の年齢、性別、成長、発達を配慮して診察を行う。 (2) 小児に特有な疾患・病態や疫学を理解し、医療面接および基本的診察から臨床推論を組み立てることができる。 D.臨床推論の項も参照のこと。 □ 年齢を考慮した臨床推論を組み立てる。 (注) 以下に示す病態・症候について説明でき、臨床推論ができる。 発熱、体重減少、ショック、意識障害、けいれん、脱水、浮腫、発疹、咳・喘鳴、鼻閉・鼻汁、咽頭痛、不機嫌、呼吸困難、腹痛、嘔吐、便秘・下痢、黄疸、腹部膨隆・腫瘤、顔色不良、リンパ節腫脹、排尿の異常、血尿・蛋白尿、頭痛、運動麻痺・ 筋力低下、関節痛・関節腫脹、外傷・熱傷、発達・行動異常 □ 小児科へコンサルテーションが必要な、緊急性のある疾患を説明できる。 例: 細菌性髄膜炎、急性脳炎/脳症、心筋炎、腸重積、化膿性関節炎・骨髄炎など (注)小児科の診療参加型臨床実習では、乳幼児健康診査や予防接種、育児指導に可能な範囲で参加し、小児における医療・社会問題を認識できることが望ましい(小児の虐待を含む)。 教員・学生配付資料公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構 202014 / 74162162

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