共用試験ガイドブック第18版
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63教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構Ⅱ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学修・評価項目【一般的事項】(注)主に臨床実習前であっても医療面接および身体診察および手技に関して共   通して求められる学修・評価項目を総括的に記載した。必要に応じて各論   での具体例も記した。(1)医療安全1)患者さんおよび患者さん周囲の安全確認□医療面接や診察および手技は患者さんの安全に配慮した環境で行い、必要に応じてエアコンや照明を調整する。□つぎ足歩行、Romberg試験では危険がないように、患者さんの近くにいて見守る。(Ⅷ.神経)□周囲を見渡し安全であること(車、鋭利なもの、体液などの危険や汚染がな□AEDによる解析の際や放電の際には、全員に患者さんから離れるように指示し、2)小児、高齢者等に対するより一層の安全管理に対する配慮□小児、高齢者等、介助・陪席が望ましいと思われる患者さんでは、看護師(または他の医療職)や患者さんのご家族に介助・陪席等を依頼する。□高齢者や日常生活動作〈ADL〉に支障のある方、意識障害、認知症、視力や聴力の障害がある患者さんに対し転倒予防など適切な対応をする。(Ⅲ.医療面接)(Ⅳ.全身状態とバイタルサイン)(Ⅴ.頭頸部)(Ⅵ.胸部)(Ⅶ.腹部)(Ⅷ.神経)(Ⅸ.四肢と脊柱)(Ⅹ.基本的臨床手技)3)確実な患者確認□本人確認のためという目的を告げ、患者さんに姓・名ともに名乗ってもらう。生年月日の確認の追加や患者さんの姓名の読み上げによる確認については、各大学のルールに従う。(Ⅲ.医療面接)□臨床手技実施時には本人確認のためという目的を告げ、患者さんに姓名を名乗ってもらう。(Ⅹ.基本的臨床手技 【一般手技】)□採血時には患者さんの姓名と採血管ラベルの姓名を声を出して照合する。患者さんがリストバンドを装着している場合は、その照合も行う。(Ⅹ.基本的臨床手技 【一般手技】)□本人確認のためという目的を告げ、患者さんに姓名を名乗ってもらう。(Ⅹ.基本的臨床手技 【検査手技】)4)診察や手技に伴う患者さんの痛み・不快感・羞恥心への配慮および安全管理□苦痛を伴う可能性がある場合は事前に伝える。□医療面接や診察時、患者さんに不快感を与えないよう適切な距離を保つ。□*(症状の強い場合)面接を行うことが可能かどうかを患者さんに確認する。□*(症状の強い場合)患者さんが楽な姿勢で面接を行えるように配慮する。□必要に応じて手や聴診器等の診察・検査器具を温める。□血圧測定時、マンシェットの加圧で患者さんに苦痛、傷害を与えないようにする。(Ⅳ.全身状態とバイタルサイン)□耳鏡、鼻鏡、舌圧子、ペンライト、音叉などは患者さんに外傷や苦痛を与えないよう正しく使用する。(Ⅴ.頭頸部)□頸動脈の診察では、聴診であらかじめ血管雑音のないことを確認した上で触診を行う。(Ⅵ.胸部)□痛みのある領域の打診や叩打診は苦痛を与えないように実施する。(Ⅵ.胸部)□患者さんの羞恥心に配慮してバスタオルや診察用ガウンを適宜使用する。(Ⅵ.胸部)□痛みのある領域の打診や叩打診及び触診は過度に苦痛を与えないように実施する。(Ⅶ.腹部)□意識レベルの診察で疼痛刺激を与える時は、痕が残らない程度の強さにとどめる。(Ⅷ.神経)□自動運動による姿勢や可動性の診察は、事前に、ゆっくり行うこと、痛みが10/84636363

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