共用試験ガイドブック第18版
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71教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構Ⅲ.医療面接(1)診察時の配慮「Ⅱ.医療面接および身体診察、手技に関する共通の学修・評価項目」を参照。(2)導入部分:オープニング□ 適切な呼びいれをする。失礼でない声かけを行い、明瞭に発音する。「次の  方どうぞ」などではなく名前で呼び入れる。□ 高齢者や日常生活動作〈ADL〉に支障のある方、意識障害、認知症、視力や聴  力の障害がある患者さんに対し転倒予防など適切な対応をする。□ 患者さんが入室しやすいように配慮する。例えば、ドアをあける、導く、荷  物置場を示すなどがある。□ 患者さんに椅子をすすめる。必要があれば介助する。□ 同じ目の高さで患者さんに対して挨拶をする。□ 患者さんに対して自己紹介をする。姓名ないしは姓のみを名乗る。明確に発  音する。難しい漢字の場合は名札を示す。□ 本人確認のためという目的を告げ、患者さんに姓・名ともに名乗ってもらう。  生年月日の確認の追加や患者さんの姓名の読み上げによる確認については、  各大学のルールに従う。□ 面接を行うことの了承を患者さんから得る。□ *(症状の強い場合)面接を行うことが可能かどうかを患者さんに確認する。□ *(症状の強い場合)患者さんが楽な姿勢で面接を行えるように配慮する。□ 適切な座り方をする。患者さんとの距離、体の向き、姿勢、メモの位置など  に注意する。□ 面接の冒頭で患者さんの訴えを十分に聴く。(3)患者さんとの良好な(共感的)コミュニケーション□ 患者さんと適切なアイコンタクトを保つ。質問する時だけではなく、患者さ  んの話を聴く時にも適切なアイコンタクトを保つ。□ 患者さんに分かりやすい言葉で会話する。□ 患者さんに対して適切な姿勢・態度で接する。□ 聴いている時に、患者さんにとって気になる動作をしない。例えば、時計を  見る、ペンを回す、頬杖をつくなどの動作に注意する。□ 患者さんの状態にあった適切な声の大きさ、話のスピード、声の音調を保つ。□ 積極的な傾聴を心がける。冒頭以外でもできるだけ開放型質問を用いて患者  さんが言いたいことを自由に話せるように配慮する。□ コミュニケーションを促すような言葉がけ・うなずき・あいづち・間の取り  方を適切に使う。□ 患者さんが話しやすい聴き方をする。例えば、患者さんの話を遮らない、過  剰なあいづちをしないなどに注意する。□ 患者さんの言葉を繰り返したり、適切に言い換えたりする。□ 聴きながら、必要があれば適宜メモをとる。□ 患者さんの気持ちや患者さんのおかれた状況に共感していることを、言葉と  態度で患者さんに伝える。言葉がけの内容に態度が伴わない場合は不適切で  ある。□ 患者さんの訴えや経過を患者さんの言葉を使って適切に要約する。□ 患者さんの訴えや経過の要約に間違いがないかを確認する。18/84717171

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