共用試験ガイドブック第18版
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教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構(4)患者さんに聞く(話を聴く):医学的情報(注)医学的情報に関することと心理・社会的情報は重なる部分もある。□ 症状のある部位を聞く。□ 症状の性状を聞く。症状の性質、頻度、持続時間などで表現される。□ 症状の程度を聞く。症状の強度、頻度、持続時間などで表現される。□ 症状の経過を聞く。症状の発症時期、持続期間、頻度や程度の変化など。□ 症状の起きる状況を聞く。□ 症状を増悪、寛解させる因子を聞く。□ 症状に随伴する他の症状(重要な陰性所見も含む)を聞く。□ 症状が患者さんの日常生活に及ぼす程度を聞く。□ 症状に対する患者さんの対応を聞く。 ➢対処行動を聞く。安静、市販薬の使用、冷却/加温など。 ➢受療行動を聞く。他医受診(代替医療も含む)の有無と処方内容やその効果。□ 睡眠の状況を聞く。□ 排便の状況を聞く。必要に応じて排尿の状況についても聞く。□ 食欲(食思)の状況を聞く。□ 体重変化を聞く。□ (女性の場合)月経歴を聞く。□ 健診・検診歴も含む既往歴を聞く。□ 常用薬等を聞く。□ 家族歴を聞く。血縁家族と同居家族の違いを意識して聞く。□ アレルギー歴を聞く。薬品、食物など外因性のもの。□ 嗜好を聞く。飲酒(量を含む)、喫煙(本数・期間を含む)など。□ 生活習慣を聞く。一日の過ごし方。□ 社会歴を聞く。職歴、職場環境など。□ 生活環境および家庭環境について聞く。衛生環境やペットなど。□ 海外渡航歴を聞く。□ *システムレビュー(review of systems)を行う。□ *得た情報から診断を推論し、診断仮説に基づいてさらに必要な情報を得る。(5)患者さんに聞く(話を聴く):心理・社会的情報(注)医学的情報に関することと心理・社会的情報は重なる部分もある。□ 患者さんの(今回の)病気や医療に関する考えや理解(「解釈モデル」)を  聞く。□ 患者さんの生活や仕事などの社会的状況を聞く。 ➢家族、仕事の状況、人間関係など□ 患者さんの特に気になっていることや、心配していることなどの心理的状況  を詳しく聞く。□ 患者さんの検査や治療に関する希望や期待、好みなどを聞く。□ 患者さんのこれまでの病気に対する対処行動・受療行動を聞く。(6)患者さんに話を伝える□ 患者さんに分かりやすい言葉で話をする。□ 患者さんが話を理解できているかどうか確認する。□ 話の途中でも患者さんに質問がないかを確認する。□ 患者さんが質問や意見を話せるように配慮する。□ *治療やマネジメントに関して意思決定を支援するために、患者さんと情報  を共有する。19/8472727272

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