共用試験ガイドブック第18版
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75教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構(8)身体計測□身長・体重を測定する。□body mass index〈BMI〉を身長と体重から求める。(9)バイタルサイン1)体温□測温部が腋窩の最深部に当たるように体温計を挿入する。□腋窩を閉じて、それぞれの体温計の必要とされる時間測定する。2)呼吸□*体位を確認する。呼吸困難のときの起坐位、側臥位など特異な体位の有無など。□胸部全体を露出してもらい診察をする。□呼吸を観察する。型・リズム・速さ・深さ・喘鳴の有無。□呼吸数を測定する。呼吸リズムが規則的である場合、30秒数えて2倍し、毎分○○回と記録する。□パルスオキシメータを装着し、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉を測定する。3)橈骨動脈の触診(座位・仰臥位)□これから脈拍測定をする旨を告げ、リラックスするように声をかける。□両側の橈骨動脈に検者の3本の指(示指・中指・環指)を同時に当てる。□左右差の有無を確認する。□不整の有無を確認する。□3本の指を使って緊張度を診る。□*脈の性質を診る。大脈、小脈、速脈、遅脈、奇脈など。□左右差がないのを確認してから片方の腕で脈拍数を数える。脈が整である場合、15秒数えて4倍し、毎分○○回と記録する。4)血圧測定の準備(座位・仰臥位)□これから血圧を測定する旨を告げ、リラックスするように声をかける。□血圧計を使用できる状態にセットする。□マンシェットの大きさが患者さんの年齢や体格に対して適切であることを確認する。□座位の場合、枕や支持台を利用して上腕の位置が心臓の高さとなるように調節する。□十分に上腕を露出する。□肘が曲がらないようにする。(注)特に坐位のときに注意が必要である。□上腕動脈を触診して位置を同定する。□マンシェットのゴム嚢の中央が上腕動脈の真上にくるように巻く。ゴム管は頭側でも末梢側でもよい。□マンシェットの下端と肘窩との間隔は約2cmあけて巻く。□マンシェットは指が1-2本入る程度のきつさで巻く。5)触診法による上肢の血圧測定(座位・仰臥位)□橈骨動脈を適切に触れる。肘窩上腕動脈でもよい。□カフ圧を70mmHgまで速やかに上昇させその後10mmHgずつ上げてゆく。□橈骨動脈の脈が触れなくなった圧からさらにカフ圧を20~30mmHg上まで速やかに上昇させる。□その後、1秒間に2mmHgずつカフ圧を下げる。□脈が触れ始める値を収縮期血圧とする。□収縮期血圧値が決定した後は急速にカフ圧を下げる。6)聴診法による上肢の血圧測定(座位・仰臥位)□聴診器のイヤピースを外耳道の方向にあわせて装着し、チェストピースを適切に把持する。□聴診器のチェストピースを肘窩の上腕動脈の上に置く。膜型でもベル型でもよい。□触診法で決定した収縮期血圧から20~30mmHg上までカフ圧を速やかに上げる。□その後、1秒間に2mmHgずつカフ圧を下げる。□Korotkoff音が聞こえ始めた値を収縮期血圧とする。□Korotkoff音が聞こえ始めても、同じスピードでカフ圧を下げる。22/84757575

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