共用試験ガイドブック第18版
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79教員・学生配布資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構□ *鼻鏡を用いて鼻腔を観察する。□ 必ず両側を診察する。5)口唇・口腔・咽頭□ 口唇を観察する。チアノーゼ、水疱、色素沈着など。□ 歯を観察する。欠損、う歯、色素沈着など。□ 歯肉を観察する。発赤、腫脹、出血など。□ 頬粘膜を観察する。潰瘍、出血、白苔など。□ 舌を観察する。舌を観察することを告げ、口を大きく開けてもらう、または  舌を出してもらい舌背を観察する。適切な指示(例「舌を右に寄せてくださ  い。」など)、または舌圧子の使用により舌縁を観察する。腫瘤、潰瘍、舌  乳頭萎縮など。□ 口腔底・舌下面を観察する。適切な指示により舌を挙上してもらい、口腔底・  舌下面を観察する。腫瘤、舌小帯短縮など。□ 硬口蓋を観察する。口蓋を十分に観察できるように、患者さんに頸部を後屈  してもらう、または観察者が下方から口蓋を覗き込む。腫瘤、潰瘍、出血斑  など。□ 軟口蓋・咽頭後壁を観察する。発赤、腫脹、リンパ濾胞の腫大など。□ 口蓋扁桃を観察する。腫脹、左右差、発赤、白苔など。□ ペンライトを適切に使用する。観察部位に的確に光を当て、口腔内に入れた  り口唇に触れたりしないようにする。□ 軟口蓋および咽頭後壁、口蓋扁桃を観察する際には、「アー」と発声しても  らうなどの方法で十分な視野を確保する。□ 舌圧子を用いて診察する際、咽頭後壁観察時は舌圧子で舌の中央部を押し下  げ、頬粘膜や歯・歯肉の観察時は舌圧子で頬粘膜を歯列から引き離す。□ 舌圧子は不潔にならないように操作し、使用後は感染性廃棄物として適切に  処理する。□ 必ず両側を診察する。6)唾液腺□ 耳下腺を触診する。示指~環指の指腹を使って触診する。□ 顎下腺を触診する。患者さんに軽く頸部を前屈してもらい示指~環指の指腹  を使って触診する。□ 片側ずつ、触診している唾液腺に意識を集中して丁寧に診察する。□ 必ず両側を診察する。7)頭頸部リンパ節□ 後頭リンパ節を触診する。示指~環指(または示指と中指)の指腹を皮膚に  密着させ、円を描くように触診する。□ 耳介後リンパ節を触診する。示指~環指(または示指と中指)の指腹を皮膚  に密着させ、円を描くように触診する。□ 耳介前リンパ節を触診する。示指~環指(または示指と中指)の指腹を皮膚  に密着させ、円を描くように触診する。□ 顎下リンパ節を触診する。患者さんに軽く頸部を前屈してもらい下顎骨に向  かって掘るように触診する。□ オトガイ下リンパ節を触診する。患者さんに軽く頸部を前屈してもらいオト  ガイ部に向かって掘るように触診する。□ 下顎角直下リンパ節を触診する。示指~環指(または示指と中指)の指腹を  皮膚に密着させ、円を描くように触診する。□ 浅頸リンパ節(胸鎖乳突筋より表層のリンパ節)を触診する。示指~環指  (または示指と中指)の指腹を皮膚に密着させ、円を描くように触診する。□ 深頸リンパ節(胸鎖乳突筋より深部のリンパ節)を触診する。患者さんの頸  部を診察している側に傾けてもらうなどの方法で胸鎖乳突筋の緊張をとり、  同筋をつかむようにしてその裏のリンパ節を触診する。□ 後頸三角リンパ節を触診する。僧帽筋前縁、胸鎖乳突筋後縁、鎖骨で囲まれ  た後頸三角を示指~環指(または示指と中指)の指腹を皮膚に密着させ、円  を描くように隈なく触診する。□ 鎖骨上窩リンパ節を触診する。鎖骨の裏側を探るように触診する。□ 片側ずつ、触診しているリンパ節に意識を集中して丁寧に診察する。□ *腫脹がある場合、数、部位、大きさ、形状・集簇性、表面の性状、硬さ、  圧痛、可動性を診る。26/84797979

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